バイクでツーリングするときにスマホをカーナビにしているのですが、スマホバッテリー切れを気にしなくてもいいようにUSB電源を取り付けました。
いつものことですが、整備は自己責任でお願いいたします。
USB電源の作成
Amazonでバイク用のUSB電源を見ていると2000円前後でUSB電源が買えそうだったのですが、たまたま手元に車用の̪シガソケット⇔USBポートに変換するものがあったので、これを使ってバイク用の電源を作っていきます。
今回作るものの構成図を図1に示します。
|
図1:今回作成するものの構成図
ヒューズボックス経由で電源を取り、シガソケ経由で降圧し、スマホを充電します。 (ヒューズボックス経由で電源を取る方法は後述します。また、図ではシガソケのマイナスはヒューズボックスに接続されてますが、実際はボディーアースに接続されてます。)
|
また、今回使ったシガソケは下記の赤枠のものです。
(何故か家に二つあり、ハンドルに取り付けやすそうな方をベースにしました。)
|
図2:今回使ったシガソケ |
(補足)わざわざシガソケット⇔USBポート変換器を使う理由
知っている人の方が多いと思いますが、一応補足です。
バイクのバッテリーの電圧は12 V(エンジン始動中はオルタネータで発電しているため14 V程度)なのに対してスマホは5 Vで充電をします。
12 Vから5 Vへ電圧を変換するために降圧回路を組む必要があるのですが、材料を集めて実装するのに費用と時間がかかってしまうため、100均でも手に入り降圧回路が内蔵されているシガソケット⇔USBポートの変換器をベースに作成しました。
自分で降圧回路を作りたい方はこちらのサイトなどを参考に実装してみてください。
(筐体など別途用意するなど色々大変だと思いますが。。。)
シガソケをバラシて改造
先ほどのシガソケをバラシたものが下記図です。
私が持っていたシガソケはツメだけで固定されていたため、スクレーパを使ってツメをはがして分解しました。
(青丸で囲んだ板バネみたなやつは外してしまった後の図です。。。板バネみたいなやつが基盤の二か所に刺さっていたため抜いた後、適当な導線を接続してます。)
|
図3:シガソケをバラシた図 |
ちなみに赤枠のバネみたいなやつがプラス側で、青枠の板バネみたいなやつをマイナス側に接続します。
まずこの状態でバイクのバッテリに接続して動作するか確認します。
バイクのバッテリにワニぐちを付けて電源を供給します。
LEDランプが点いているため、問題なく動作していることがわかります。
(この時点でスマホが充電できることも確認してます。)
|
図4:事前動作確認 |
また、写真では分かりにくいですが、マイナス側のワニぐちが別の配線と接触してショートしそうだったため、テープで絶縁したうえで確認をしてます。皆さんも事前確認する際はショートしないように気を付けてください。
動作確認が出来たため、先ほどワニぐちを付けた所に配線を接続してヒューズボックスから電源をとれるようにします。
(すみません。配線をハンダ付けした際の画像を撮り忘れました。。。)
|
図5:配線を接続できるように改造 |
また、今回マイナス側の板バネを外したため、その部分が空洞になりこのままでは雨が入ってしまいます。なので、今回は自己融着テープを使ってぐるぐる巻きにすることでなんちゃって防水仕様にしてます。
(大分前に購入したものでうろ覚えですが、おそらく下記自己融着テープを使ってると思います。)
車両に取り付ける
ステーが無いため、タイラップでハンドルに固定しました笑
また、配線は先ほど紹介した自己融着テープをぐるぐる巻いて保護してます。
|
図6:取り付け図 |
配線の取り回しについっては途中までクラッチワイヤーと同じラインを通してます。
なるべく熱源となるエンジンから離して配線したかったため、フレームに沿わせて配線をしております。取り回しについては図7の赤線を参照してください。(ここでもタイラップで固定してます笑)
また、サイドカバーを外したうえで作業を行ってます。
|
図7:配線取り回し |
次は配線をアース及びヒューズボックス経由で+Bに接続するのですが、接続する前にバッテリーのマイナス端子を外します。
理由としては電装系をいじるため、意図しないところでショートさせてしまう可能性があるため安全を考慮して外してます。
(バッテリーを外すと時計などがリセットされてしまうので、作業が終わったら調整してください。)
|
図8:バッテリーマイナス端子取り外し
|
次にヒューズボックス経由で12V電源を引っ張ります。
理由としてはIG電源から12Vを取得したいからです。
バッテリーから直接12 Vを取得してもいいのですが、そうするとエンジン掛かってないときも充電できてしまい、バッテリー上がりにつながってしまう恐れがあります
(IG電源はスイッチONしたタイミングで電気が流れるようになります。)
ヒューズボックスからは下記のものを使って電源を引っ張りました。
このままでも作業は可能ですが、作業しにくいため車体からヒューズBOXを取り外します・
|
図9:車体からヒューズボックスを外す |
ちなみにヒューズボックスですが、ツメで固定されてます。
リアのホイールハウスから下記の図のようにマイナスドライバを使ってツメを浮かしながらヒューズボックスを引っ張れば外すことが出来ます。
|
図10:ヒューズボックスのツメの位置 |
また、ヒューズのどこから電源を取るかですが、下記ブログを参考にしました。
今回素人が作業しているという事もあり、万が一ヒューズが断線してしまっても影響が少ないところから電源を引っ張ります。
ブログによると各ヒューズが断線した際に次のような症状が出るそうです。
○METER,TAIL POSITION (10A) ・メーター左右不動 ・ウィンカーポジション不灯 ・テールランプ不灯(ブレーキランプは点灯する) ○BANK ANGLE START (10A) ・エンスト→再始動不可(セルが回らない)○STOP,HORN WINKER RLY (10A) ・ストップランプ不灯(テールランプは点灯) ・ホーン鳴らない ・ウィンカー、ハザードランプ不灯○HEAD LIGHT (10A) ・ヘッドライト不灯
ブログを書いた人はSTOP、HORN WINKER RLY(10 A)から引っ張ってましたが、私はMETER,TAIL POSITION (10A)から引っ張りました。
理由としては夜間走行中にSTOP、HORN WINKER RLY(10 A)が断線してしまうとウィンカーが点かなくなり手信号をしなければいけないのとブレーキランプが点かなくなると衝突される危険性があるからです。
METER,TAIL POSITION (10A)が断線した場合はポジション灯が点かなくなってしまいましが、最悪ハザード点けながらゆっくり走行すれば後続車には認知してもらえると考えたからです。
(万が一の時に何を重視するかだと思いますので、この辺は好みが分かれると思います)
まぁ万が一ヒューズが切れても元々ついていたやつを戻せば問題ないので、どこでもいい気もしますが
ヒューズを差し替えたのが図11です。
配線を表に出してしまうと蓋が閉まらなそうだったため、裏に配線を出してます。
(ヒューズについですが、向きがあるので注意してください。詳しくはこちらのブログを見てください。VTR250 FI 電源の取り出し)
|
図11:ヒューズから電源を取り出す |
ヒューズから取り出した電源と今回作成したシガソケの+をギボシ端子で接続したら+側の配線はできました。(配線はそのままでもいいのですが、テーピングしてまとめてスッキリさせました。)
|
図12:プラス側の配線 |
最後にマイナス側の配線を接続したら終了です。
マイナス側はサイドカバー締結ボルトに留めました。
|
図13:マイナス側の配線 |
ちなみに今回は下記クワガタ端子を使ってボルトと共締めしてます
最後にもう一度スマホが充電できるか確認して作業は終了です。
(その際にIGOFFの時にスマホが充電されないかも確認します。)
今回掛かった費用
エーモンのヒューズ電源取り出し:\ 305
ギボシ端子:\ 105
以上
それ以外は元から家にあったものを使っているため、費用としては計上してません。
基本家にあったものを使ったためそんなに費用が掛かってないですが、一からそろえるとなるとそこそこ費用が掛かりそうなので大人しく既製品を買った方がいいかもしれません。。。
その他
・シガソケから出る配線は長めにしておき、現物合わせしながら長さを調整した方がスムーズに作業ができます。
・クリップを曲げた下記のようなものを使うと配線作業をしやすいです。
(奥まったところに線が行ってしまったのを手前に引っ張ってくる時などに活躍します。)
・使わないときはUSBポートから雨が入ってしまうので、一旦テーピングして穴をふさぎます。将来的にはダミープラグを購入して取り付けます。
・ギボシ端子がちょうど無かったのでダイソーで購入したのですが、スリーブの穴がふさがってたものが混ざってました笑。貧乏性なので穴をあけて使いました
(2021/07/18追記)実際に使ってみて
私が使っているスマホホルダーが防水仕様のためか、熱がこもってしまい充電しながらカーナビを使用すると熱がヤバくなります。。。
次はどうやって冷却するかを考えたいと思います。。。
0 件のコメント:
コメントを投稿