サービスマニュアルが見れるようになったので、これから車の整備をしていきたいと思います。まずは簡単な整備でTVキャンセラーを購入し取り付けを行います。
TVキャンセラーの仕組み
まず初めにTVキャンセラーの仕組みについて説明します。
通常状態では走行中に運転手がカーナビを注視することを防止するため、走行中にTVを見れないようになっています。
TVキャンセラーはパーキングブレーキを常にON状態とカーナビに誤認識させることで、停車状態とみなされTVを見ることが出来るようになるものです。(機種によっては車速情報も見ている場合もあるみたいですが、とりあえず私が持っているGK5のFITはパーキングブレーキだけ誤認識させれば問題なさそうです。)
具体的にどのようにしてパーキングブレーキの情報を誤認識させるかというとパーキングブレーキの信号線をGNDに落とすだけです。なので市販で売っているTVキャンセラーはパーキングブレーキの信号線をGNDに落とせるような構造となっております。
(補足)パーキングブレーキの信号線を常にON状態になることで、メータに警告灯が表示され続けないか?
パーキングブレーキを引いている状態だとメータに下記のような警告灯が表示されると思います。
サービスマニュアルのトラシューを見ながら今回のようにナビのパーキングブレーキ情報を常時ONとすることで、この警告灯が表示されっぱなしにならないかを確認しました。
サービスマニュアルに記載されているトラシューによると上記警告灯が付きっぱなしになる場合にPGM-FIの故障もしくはメーターの故障を疑うというトラシューがありました。(正確なことを記載すると私が参照したトラシューは上記警告灯以外にABS警告灯、VSA警告灯すべてがつきっぱなしになった場合のトラシューですが。。。)
このトラシューにナビシステムのパーキング信号を疑うという項目が無いことから、少なくともこの車のナビシステムのパーキング信号はメーター表示に使っていないため、問題無いことが分かります。
サービスマニュアルでナビの端子配列を調べる
GK5のカーナビのキャンセラーで調べるといろいろなピンのものが出てきます。
例えばAmazonで"GK5 TVキャンセラー"で調べると下記のような種類のハーネスが出てきます。
一応説明にギャザーズ用や製造年月日による違いが書いてありますが、念のためサービスマニュアルでどれを買えばいいか調べます。
ナビの端子配列を確認するとパーキングブレーキの端子があるのがピン数が20ピンなので、今回は20ピンのTVキャンセラーを買えばいいことが分かりました。(サービスマニュアルの注意事項に無断転載禁止との記載があったため、本記事では端子配列書の記載は割愛させていただきます。)
補足になりますが、私が購入したサービスマニュアルは2014年式のものしか見れませんでした。FIT3は2017年にマイナーモデルチェンジをしているため、2017年以降のFITは異なる可能性があることに注意をお願いします。
実際に取り付ける
今回購入したハーネスはこちらです。
ナビの取り外し
前準備
ナビの取り外しを行う前に12Vバッテリーのマイナス端子を取り外します。
電装系をいじる際に作業途中に活線ハーネスがボディーにあたり、ショートするのを防ぐためです。
サービスマニュアルを確認するとバッテリーのマイナス端子を外す際に注意点があり、イグニッションOFF後3分間は外さないでくださいとの記載があります。
推定になりますが、イグニッションをOFFにしてユニットがスリープする際に不揮発性メモリにデータを書き込むようなユニットがあり、書き込み途中に電源遮断が発生するとデータがおかしくなってしまう事を防ぐためだと思われます。(さすがに問題ないような設計をしていると思いますが)
マイナス端子を取り外すとラジオの情報など消えてしまいますが、そこだけ再設定する必要があることに留意をお願いします。(詳細は下記記事参照)
グローブボックスからアクセスできないかトライ
バッテリーを外し終えたらナビを取り外さずに交換できないかチャレンジします。グローブボックスからナビの配線にアクセスできそうなので、まずグローブボックスを取り外します。(ナビを取り外す場合もこの工程が必要なのでそこまで無駄にはならないと思います。。。)
グローブボックスからカーナビ側を覗いた写真がこちらです。
おおよそ赤丸のあたりにカーナビの配線があるため、そこに手を入れて20pinのカプラーを外すことが出来れば、カーナビを外さずに作業を終えられるのですが、私はできなかったためナビを外しました。(該当カプラの位置は
こちら)
あきらめてナビの取り外し
横着が出来ないことが分かったので、ナビを外していきます。
まず初めに赤丸のメーターパネルを取り外します。メーターパネルを外す前にハンドルの位置を一番下まで下げておくと作業がしやすいです。
また、パネルは下記赤丸のところから外すと外しやすかったです。
外した後がこちらです。ツメの位置はこちらの画像を参考にしてください。
次にエアコンの送風口?を取り外していきます。(間違ってガーニッシュを外してしまってますが、無視してください。)
これがなかなか外すことが出来ず苦戦しました。。。外すコツはなかなか無いですが、内装はがしを使って外しました。。。
外した後がこちらです。ツメのこちらを参考にしてください。
次にシガソケ周りのパネルを外します。
下記の場所にネジがあるので、取り外します。
ネジを外したらパネルを外します。私の場合は下記図のように外したグローブボックス側から手を入れて外しました。
シガソケのパネルを外したところから上側を覗くと下記の赤丸のボルトが見えると思います。これがナビとステーを止めているボルトなので、こちらも外します。
そしたらもう一度ナビの方に行きます。下記ボルト2本を外します。(このボルトが正しくついて無いとハンドルのボタンが使えなくなるみたいなので、取り付け時は忘れずにお願いします。)
ボルトが外れたらツメで止まっているだけなので、ツメを外します。
最後にハザードランプのカプラを取り外したらこれでナビが取り出せるようになります。
以上でナビの取り外しは完了です。
ハーネスを取り付ける
ここからはハーネスの取り付け作業です。パーキングブレーキ信号のあるカプラはこちらです。こちらを外して今回購入したハーネスを取り付けます。
先ほどのカプラに下記のように取り付けます。(下記画像ではナビ側のハーネスは取り付けられてませんが、実際は取り付けてます。)
ハーネスの取り付けが終わったら、緑のアース線を取り付けます。
私の場合はシガソケパネルのところから外した下記のナビ固定用のボルトと共締めしてアースを取りました。
取り付け後の確認
今回の作業ではハザードランプのカプラ、ナビのボルトなどを外したので下記観点で確認作業を行います。(今回は余計なハーネスを外さなかったのですが、他のハーネスも外した場合は追加で確認した方がいいです。。。)
- ハザードランプが点灯するか?
- ナビが動作するか?
- ハンドルのボタンが正しく動作するか?(ナビのボルトでアースを取ってそうなので年のため)
- 走行中にTVが映るようになっているか?
動作確認を行った結果問題なく動作することが確認できたため、作業としては以上で終了です。
(補足)ハーネス取り付け後のパーキングブレーキ入力状態
以前の記事で診断モードの入れ方を紹介しました。
この診断機モードでパーキングブレーキの状態を見てみます。
詳細は分かりませんが、パーキングブレーキの信号としてPARK-VIDEOとPARKがあります。今回サイドブレーキを引いていない状態だと、PARKの方が0(引いてない状態)となり、PARK-VIDEO信号の方は常にパーキング状態と誤認識するようになりました。
このハーネスを取り付ける前はサイドブレーキを引くと両方とも1になっており、この状態で走行しても映像は見ることが出来ませんでした。
このことからPARK-VIDEOとPARK信号がともに1の場合は車速信号も見て、走行状態か判断し、車速があるとTVが見えないようになっており、PARK-VIDEOだけ1の状態だと、走行信号は見ないで停車状態と判断しているように見受けられます。
また、この状態はあくまでVIDEOの判定をごまかしているだけっぽいのでナビの設定(例えばBluetoothの接続設定など)は走行中判定が行われ、操作をすることが出来ませんでした。
0 件のコメント:
コメントを投稿