HondaのサービスマニュアルがEdgeで開けなくて苦労した話

2024/08/19

FIT3 GK5 整備

 車を買い替えたのでGK FITのサービスマニュアルを購入しました。サービスマニュアルが届いたものの、推奨のブラウザがInternet Explorerでデフォルトの状態では開くことすらできない状態でした。いろいろ調べて開けるようにしたので、備忘録として残しておきます。

以下私が作業する際に参考にした文献

HONDAサービスマニュアルをWin11/Edgeで閲覧する設定手順

環境

私の環境はこちらです。参考にしたサイトの人はWin11だったので、私の場合少し挙動が違いました。win10で困っている人がいれば何か参考になれば幸いです。

症状

サービスマニュアルを開くと下記のように「Microsoft Internet Explorer®を使用して下さい」エラーメッセージが表示されまともに開くことが出来ません。

蛇足になりますが、x00AEというのはHTMLの特殊文字で登録商標の記号「®」を表示するためのものです。(この症状の解決策を調べている際にどこかのサイトでコピーライトの©を表示させるものという解説を見かけたのですが、間違っています)
また、このエラーメッセージを無視して次に行くと下記のように表紙が表示されますが、他のページに飛ぶことが出来ないような状態となります。


参考文献を元に作業を行う(上手くいかなかったので、読み飛ばしても大丈夫です。)

見出しにも記載しましたが、結論から言うとこの方法は私の環境ではうまくいきませんでした。人によってはうまくいくかもしれないため、念のため備忘録として残しておきます。

まず初めにDVDのファイルの中から「HondaESM.html」を右クリックしてプログラムから開く→Microsoft Edgeを選択します。(私がデフォルトのブラウザをChoromeにしているため、この作業をしてEdgeで開くようにしてます。)


互換性モードで開く

Edgeで開いたら互換性モードで開くようにします。Edgeの右上の…から「設定」を押下します。


そのあと、既定のブラウザからInternetExplorerモードでのサイトの再読み込みを許可という欄を「許可」に変更し、サービスマニュアルがあるファイルのパスを追加します。私の環境では下記の通りです。


追加が終わって再度開くと下記のようなメッセージが出てきます。IEの5.0以上で開いてくださいというメッセージとActiveXがブロックされているというメッセージです。

参考にしたサイトによるとInternetExplorerのバージョンを確認するプログラムが1桁のバージョンまでしか対応していないみたいで、デフォルト状態のバージョン11が1とご認識されてエラーが表示されてしまうみたいです。

IEのバージョンを9に変更する

IEのバージョンを9に変更することで上記のエラーを解消します。
windowsマーク+Rを押して出てきた画面に下記コマンドを入力します。
%systemroot%\system32\f12\IEChooser.exe


実行すると下記のようなデバッグ画面が出てきます。
今回開いているサービスマニュアルのタイトルがESM TOPPageなので、ESM TopPageを選択します。
そうすると以下のような画面が出てくると思います。
「エミュレーション」タブを選択し、ドキュメントモードと「エージェント文字列」の項目を「7」に変更します。


これでIE7で開けていることが確認できます。

参照元のサイトの人はこの動作の後ActiveXの動作を許可すれば動くみたいでしたが、私の環境では相変わらずInternet Explorerのバージョンが古いというエラーメッセージが出てきます。

とりあえず、この状態を無視して制限されているという状態を許可してみると

下記のようなメッセージが出てきます。なのではいを押下して次に進みます。

この状態で開いてもやはり正しく動作してません。


例えばサービスマニュアルのボタンを押下して次のページに遷移すると下記のようになり、何も動きません。一番下にあるブロックをされているコンテンツの許可を押下すると

下記のようにInternet Explorerで実行してくださいという旨のメッセージが表示されて画面がクローズされてしまいます。



HTMLを編集する

HTMLを編集する準備

私はHTMLをあまり分かって無いですが、HTMLを中身を確認し編集します。
HTMLの中身を編集するため、間違った修正をしてしまうと動作がしなくなる可能性があります。必ずバックアップを取ったうえで作業をお願いします。
(DVDの中身をローカルフォルダにコピペして作業をお願いします。)

ちなみにコピペする場所は私の環境ではCドライブ直下じゃないと上手く動作しませんでした。なので、今回の作業はCドライブ直下で行ってます。

コピーが終わったらフォルダが読み取り専用になっているため、編集ができるように読み取り専用のチェックを外しておきます




今回は"Execute the Microsoft Internet Explorer(R)"という警告が出て先に進めなくなってしまっているため、Visual Studio Codeでサービスマニュアルのフォルダを開き、Grep検索にて"Execute the Microsoft Internet Explorer(R)"というキーワードを調べます。(下記図参照)

そうすると何件かヒットすることが分かります。(編集前のファイルを拡張子を変えてバックアップ用に保存していたため、余分に検索に引っかかってますが無視してください。)

今回検索に引っかかったファイルは下記の2つです。
①SMCnts.js
私の環境だとパスは下記のとおりです。
C:\60T5AD00\esm_js\SMCnts.js
このファイルを変えることで目次ページの"サービスマニュアル"ページが正しく動作するようになります。

②HONDAESM.HTML
私の環境だとパスは下記の通りです。
C:\60T5AD00\brm_contents\60T5A300_BRM_jpn_20130801190153\ja\html\HONDAESM.HTML
このファイルを変えることで目次ページの"ボディ整備編"ページが正しく動作するようになります。

上記2つのファイルをこの後編集していきます。

HTMLを実際に編集する

ここからは実際にHTMLを編集していきます。ファイルの編集のやり方はSMCnts.js及びHONDAESM.HTMLの2つとも同じです。

SMCnts.jsをVisualStudioCodeで開くと15行目くらいに今回のエラーメッセージの判定ロジックが出てきます。デフォルト状態だとappName.charAt(0)の一文字目が"M"かどうかで判定して、エラーを出力するかどうかを判断してますが、今回はここの判定条件を"N"に変更します。

補足になりますが、このappNameというものでブラウザの種類を判断します。
このサービスマニュアルの想定のIntenet Explorerではこの値が"Microsoft Internet Explorer"となるため、最初の一文字がMとなっているかどうかでIEを使っているか判断してます。

しかし、私の環境ではこれが"Netscape"扱いとなっていたため、判定条件のMをNに変えて動作させるようにしました。

念のためですが、HONDAESM.HTMLは72行目の下記赤丸の箇所をMからNに修正します。

以上で作業は終了です。これでサービスマニュアルが下記のように見れるようになりました。毎回ブロックされたコンテンツの許可をしなければいけませんがまぁ許容範囲です。


私が昔持っていた車のサービスマニュアルと異なり、機能の解説や構造の解説もあるので読み物としてもなかなか読みごたえがあっていいですね。(昔持っていた車は古いせいもあったかもしれないので、最近時のサービスマニュアルは全部このような形になっているのかもしれないですが)

(参考)Choromeの拡張機能を入れるだけで実施可能な場合もある

私の環境、私が持っているサービスマニュアルではダメでしたが、人によっては大丈夫な場合があるため念のため紹介しておきます。内容としてはChoromeの拡張機能を入れるだけで閲覧できるようになるといったものです。詳細は下記URLを参照お願いします。

(参考)GK FITのサービスマニュアルの型番

需要があるか不明ですが、GK型FITのサービスマニュアルの型番は下記のとおりです。
60T5AD40
購入はできませんが、モノタロウのリンクも貼っておきます。

部品共販にて上記部番の見積もりを貰ったところ5万円と言われ、断念してヤフオクで購入しました。DVDで5万というのはなかなか高いと思いました。。。

昔乗っていたトヨタの車のサービスマニュアルは1つ2000円程度だったので、同じくらいの価格帯だと思っていたら桁が違いました。。。(私が当時購入した車は平成1桁年の車だったため、部品点数の違いなどもあるかもしれないですが。。。)

自己紹介

はじめまして 社会人になってからバイクやプログラミングなどを始めました。 プログラミングや整備の記事を書いていますが、独学なので間違った情報が多いかもしれません。 間違っている情報や改善点がありましたらコメントしていただけると幸いです。

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