スタッドレスタイヤ⇔夏用タイヤの交換方法について

2022/04/10

FIT2 GE8 整備

はじめに

この時期になるとスタッドレスタイヤ⇔夏タイヤへ履き替える方もいると思います。

によるとタイヤの履き替えの値段は下記の通りです。
  1. エネオス 1本 1台 2,160円税込
  2. 出光  1台 2500円(税不明)
  3. オートバックス 1台 3,240円税込
  4. イエローハット 1台 3,240円税込
  5. オートアールズ 1台 3,000円税込
  6. タイヤ館 1台 3,240円税込(社外購入品は+1,000円)
  7. コックピット 1台2,160円(店舗により価格が異なる場合もありますので、あくまでも目安としてください)
安くても一回2000円、元のタイヤに戻すということも考えると年間最低でも4000円掛かってしまいます。

また、お店でやって頂くと時期によっては予約がいっぱいですぐには対応してもらえないこともあります。

それなら自分でやってしまおうということで今回は記事を書きました。
いつも書いてますが、整備は自己責任でお願いいたします。

今回は最低限の道具で実施する場合とある程度道具を用意する2パターンでタイヤ交換を実施してます。

タイヤ交換に必要な道具

今回は最低限の道具で実施する場合とある程度の道具を用意して実施する場合の2パターンを紹介していきます。

最低限用意する道具

最低限用意しなくてはいけない道具は下記4つです。
・十字レンチ(車載のものがあればそれで大丈夫です。)
・パンタジャッキ(車載のものがあればそれで大丈夫です。)
・トルクレンチ
・ソケット

トルクレンチが約5000円、ソケットが約2000円なので合計7000円程度で作業ができます。十字レンチやパンタジャッキについては車載工具であれば買う必要は無いですが、最近の車は車載工具が無いみたいなので、別途購入する必要がある場合は十字レンチで1000円、パンタジャッキで2000円程度が追加でかかります。

ものによってはホームセンターで買った方が安いものもあるため、安く済ませたい方はホームセンターの工具も確認してみてください。

ある程度道具を用意する場合

ある程度道具を用意する場合は下記の道具を用意してください。
・トルクレンチ(最低限用意する工具と同じです)
・ソケット(最低限用意する工具と同じです)
・フロアジャッキ(理由は後述しますがFIT2の場合、最高位が45cm以上のものを選んでください)
・電動インパクトレンチ
・リジッドラック



ある程度道具を用意できる方は2万円程度かかってしまいますが、上記の道具を用意するといいです。(私が持ってる道具が見つからなかったため、Amazonのリンクはあくまで参考程度で考えてください。)

作業する前に交換後のタイヤに空気を入れる

交換後のタイヤを多くの人が半年以上放置している状態だと思います。
そうすると空気が抜けているため、交換する前にあらかじめタイヤに空気を入れておきます。

ガソリンスタンドに空気入れがあるため、事前にガソリンスタンドに行って空気を入れるといいです。

もしお金に余裕がある方は下記のような電動の空気入れがあるためそちらを購入してもいいです。

最低限の工具でタイヤ交換を実施する場合

事前準備が終わったらここから最低限の工具でタイヤ交換を実施する場合について紹介します。

タイヤの取り外し

タイヤを外す前に車体をジャッキアップします。
ジャッキアップをする前に最初に十字レンチを使ってホイールナットを緩めます。
緩めるだけです。外さないでください。



 次にジャッキアップします。車をしたから除くと下記のような切り欠きがあると思います。こちらがジャッキアップポイントです。赤矢印の範囲にジャッキをあてて、車体を持ち上げます。

こちらが車体を上げた時の写真です。タイヤが地面から2cm程度浮くくらい上げてください。パンタジャッキで車体を上げた後ですがタイヤを車体の下に入れてください。

理由としてはパンタジャッキは非常に不安定なため、作業をしている最中にジャッキが倒れてしまい車の下敷きになってしまう可能性があります。万が一ジャッキが倒れた場合でも車体の下にタイヤがあることで車の下敷きになることを防ぐことができます。

ジャッキアップが終わったら緩めたホイールナットを取り外して、タイヤを取り外します。

ワイヤーブラシでハブボルトを磨く(実施しなくてもいいです)

この作業は最悪実施しなくても大丈夫です。もし、ワイヤーブラシを用意できる場合は実施してください。

先ほどタイヤを取り外しましたが、タイヤを取り外した後の画像がこちらです。ハブボルト(下記赤丸のボルト)がさびていたので、ワイヤーブラシで磨きました。


ハブボルトがさびているとホイールナットが入りづらくなり、最悪ねじ山がダメになってしまいます。

磨いた後がこちらです。大分きれいになりました。
タイヤ交換を2000円程度でやってくれるお店ではここまでやらないので、自分でやる際はやっておくといいかもしれないです。

外したタイヤの小石を取り除く(やらなくても大丈夫です)

こちらの作業もマストではないため、やらなくても大丈夫です。
ただ、特別な道具はあまり使用しないため可能であれば実施した方がいいと思います。

次に取り外したタイヤに小石が挟まっていたので、マイナスドライバーなどを使って取り除きます。

挟まったままでも影響ないと思いますが、長い間挟まったままだとゴムに変な癖が付するので一応取り除きました。

この作業のメリットは小石を取り除くためにタイヤを一通り確認するので、タイヤの状態を確認することができます。

今回の例だとタイヤに釘が刺さっていることを見つけるとができました。

パンク修理したので備忘録として残しておきます。

取り外したタイヤにマークを付ける

タイヤを外したらどこの位置にあったタイヤかをテープに書い貼っておきます。
(左後ろのタイヤを外していたのに、テープには左前と書いてますが気にしないで写真を撮り忘れていただけなので、気にしないでください。。。)


このようにすることで、次にタイヤ交換する際のローテーションの目印にすることができます。ローテーションについては知らない人は下記サイトを参考にしてください。

以上で取り外しは終了です。残り3本も同様の手順で外していきます。

タイヤの取り付け

次にタイヤの取り付けです。取り付けの際はいくつか注意点があります。

1.タイヤにローテーションマークがあるか確認。あれば取り付ける位置に注意してください
2.社外のホイール⇔純正ホイールに変える際はホイールナットに注意

ローテーション方向に注意

タイヤの側面に下記のように「ROTATION」と書かれたタイヤがあります。(メーカーによっては矢印だけの場合もあります。)この矢印が進行方向を向くようにタイヤを取り付けてください。

このローテーションがあるタイヤは雨水を外に出すようなパターンとなっています。
もしローテーションを逆にしてタイヤを取り付けてしまうと雨水の排水がうまくいかず、雨の日に滑りやすくなってしまいます。

ちなみにこちらが逆につけてしまった場合の画像です。


他にもタイヤの側面に書いてある「OUTSIDE」が外に来るようにするなどありますが、こちらはホイールにタイヤを組み付ける際に気にするポイントです。大体の人は自分でタイヤをホイールに組付けず、お店の人が対応すると思うので今回は無視していただいて大丈夫です。

社外ホイール⇔純正ホイールに変える際はホイールナットに注意

ホイールナットには下記3種類あります。
(こちらは国産車だけです。外車の場合は違う場合があります)
社外ホイールは基本的に真ん中のテーパー座と呼ばれるホイールナットを使用します。

左の球面座はホンダ車に多く(というかホンダ車以外使ってない?)、平面座はトヨタ車や三菱に多いイメージです。

もし、ホイールナットがない場合は購入する必要があるのですが、購入する際にねじの径やピッチがメーカによって違うので間違ったものを購入しないように注意してください。

ホイールナットのピッチや径については下記サイトを参考にしてください。
もし見てもわからないようだったらお店の人に聞けば教えてくれると思います。

いよいよタイヤの取り付け

前置きが長くなりましたが、ここから本題のタイヤの取り付け作業です。
タイヤを取り付ける際ですが、ローテーションをする場合は補足も参照お願いします。

最初にホイールナットを取り付けます。その際に手である程度(2~3回転くらい?)締めてください。もし、ここでねじが硬くて入らないようならネジが斜めに入っていたり、砂利などが噛んでる可能性があります。

もし、何度やり直しても硬い場合はゴミが噛んでいる可能性が高いため
の項目を実施してハブボルトを掃除してみてください。


手で締めず最初から十字レンチやインパクトを使って締める人がいますが、最初から強い力で締めてしまうと砂が噛んでいたり、ねじが斜めに入っていた場合に気が付かず無理やりナットを入れ込んでしまいハブボルトを駄目にしてしまうため、お勧めしません。

そして手である程度締めた後は十字レンチを使って締めてください。最後にトルクレンチで締めるため、全力で締める必要はありません。むしろ全力で締めてしまうとオーバートルクになるので注意です。


ホイールを十字レンチで締める際ですが、締める順番に気を付けてください。
基本的に対角で締めていきます。(下記図参照)
このように締めることで均等ねじを締めることができます。

トルクレンチを使って規定トルクで締める

ネジを締めたらジャッキを下げてタイヤを地面に接地させます。
接地させたらトルクレンチで規定トルクを掛けます。

トルクについては車種(メーカ)によって違うので、ご自身で調べてください。
今回私は108N・mで締めました。トルクレンチでの締め付ける際ですが、補足も参考にお願いします。

トルクレンチで締める際も先ほど紹介したように対角で締めてください。



また、トルクレンチを使ったことがない人は下記サイトを参考にしてください。

以上で取り付けは終了です。

ある程度の道具を用意した場合

ここからはある程度道具を用意した人向けの説明を書いていきます。
一部「最低限の工具でタイヤ交換を実施する場合」と内容が重複する箇所があるため、重複する箇所についてはそちらも参照お願いします。

車体のジャッキアップ

十字レンチを使用する場合は事前にホイールナットを緩めましたが、電動インパクトを使用する場合はホイールナットを緩める作業は不要で、フロアジャッキを使っていきなりジャッキアップします。

フロアジャッキのジャッキアップポイントは車種によって異なるため、自分の車のジャッキアップポイントは調べていただけると幸いです。

今回作業に使用しているFIT2(GE8)の場合は下記赤丸の箇所がジャッキアップポイントです。(フロント側)


ここにフロアジャッキを当ててジャッキアップをするのですが、FIT2の場合ジャッキアップポイントが奥にあるせいか、私の持っているジャッキが上手く入りませんでした。。。(正確に言うとジャッキ自体は入るのですが、棒を上げることができずジャッキアップできない状態です。。。)

なので、パンタジャッキを使って少し車体を上げてからフロアジャッキでジャッキアップを実施しました。

パンタジャッキを使うのならフロアジャッキの意味がないので次回の作業までに下記のようなスリープを買って、フロアジャッキが入るようにしたいと思います。。。


ジャッキアップが終わったらリジットラックを車体の左右の下に入れます。
リジットラックの設置場所はパンタグラフのジャッキアップと同じ場所です。


リジットラックを車体の左右に設置出来たらフロアジャッキの油圧を緩めて取り外します。
フロアジャッキの油圧を緩める際はゆっくり緩めるように心がけてください。
(慣れないうちは一気に緩めてしまうことが多いので、平坦なところでジャッキを緩める練習をしてからの方がいいかもしれないです。)

リアのジャッキアップポイントですが、下記赤丸の箇所です。
このリア側のジャッキアップポイントが厄介で高い位置についています。。。

下記サイトによると45cmくらい上げる必要があるという事で、手持ちのジャッキだとそこまで上げることが出来ませんでした。。。
http://fit2rs.la.coocan.jp/d201303.html

次回までにフィットでも使えるフロアジャッキを用意したいと思います。。。

タイヤの取り外し

車体のジャッキアップが終わったら電動インパクトを使ってホイールナットを取り外していきます。

電動インパクトを使う場合は十字レンチの時と異なり、事前にホイールナットを緩める必要もなく楽にホイールナットを外すことができるためかなり便利です。何回も作業をする予定がある方は買ってもいいと思います。

そのほかの手順については「最低限の工具でタイヤ交換を実施する場合」と同じなので、下記参照お願いします。

タイヤの取り付け

こちらについても「最低限の工具でタイヤ交換を実施する場合」と同じなので、下記参照お願いします。
1つだけ違う点としては、今回はリジットラックを使って車体を上げているため、作業が終わったら再びフロアジャッキでジャッキアップしてリジットラックを外してください。

以上でタイヤの交換はおしまいです。

(補足)タイヤのローテーションについて

補足になりますが、私の車はFF車なので下記赤枠のローテーションをしました。
https://tire.bridgestone.co.jp/about/maintenance/rotation/index.htmlより引用
ローテーションは基本的に駆動輪はそのまま前後入れ替え、駆動輪以外はクロスさせます。


(補足)トルクレンチの締め付けについて

とあるきっかけでトルクレンチメーカの一つ東日のカタログを見ていたところ、当時の私は108N・mで一発で締めてしまったのですが、3回に分けて締めるのが正式なやり方みたいです。

最初は50 %のトルク(今回の場合は54N・m)
2回目は75 %のトルク(今回の場合は81N・m)
3回目で規定トルク(今回の場合は108N・m)
技術資料 2.ねじ締め付けより

ただし、何度がカー用品店でタイヤ交換の作業を見学させていただいたことがありますが、タイヤ交換でこのように3回分けて実施しているのは見たことがないため、タイヤ交換ではここまでやらなくてもいいと思います。

エンジンなどの精度が要求されるような箇所でのトルク管理をする際はこのように3回に分けた方がいいと思うので、備忘録的に残しておきます。

(補足)トルクレンチは正しい持ち方をしないといけない

最近時Xにてトルクレンチをパイプなどで延長していいかが話題になっていたので追記します。恥ずかしながらトルクレンチの構造を知らなく、下記サイトを見て握る位置も大事だという事が理解できたので、参考文献として紹介します。

(補足)タイヤ交換時のダメな例

ここではタイヤ交換で炎上した動画を紹介します。




この動画で炎上した場所は下記の場面です。炎上した原因としてはこのような締め方をしてしまうとオーバートルクになってしまう可能性が高いからです。


たくさん締める分には外れにくくなるからいいんじゃないのと思う人もいると思いますが、そうではありません。

下記画像が分かりやすかったので引用しますが、締めすぎてしまうとボルトが伸びてしまって最悪の場合ちぎれてしまいます。
具体的な例として下記Tweetを紹介します。ボルトが伸びてしまって一部細くなってしまっているのが分かります。また、ねじが曲がってしまっているのもあり、このような状態になると正しくナットが入らなくなってしまうと考えられます。


本人の名誉のために補足しますが、コメントをみると注意喚起のための動画という事でしたがその意図が正しく伝わっておらず炎上してしまった動画となります。


自己紹介

はじめまして 社会人になってからバイクやプログラミングなどを始めました。 プログラミングや整備の記事を書いていますが、独学なので間違った情報が多いかもしれません。 間違っている情報や改善点がありましたらコメントしていただけると幸いです。

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