Loading [MathJax]/extensions/tex2jax.js

【VTR250】サーモスタッット/ラジエーターキャップ交換

2025/05/25

VTR バイク 整備

 久しぶりのバイクの整備です。

納車当初にクーラントの交換をしましたが、それ以降クーラント液を交換してなかったため、クーラント交換がてらサーモスタット及びラジエーターキャップの交換を実施しました。いつものことですが、作業は自己責任でお願いします。

↓前回のVTR250のクーラント記事はこちら

サーモスタット交換の際に購入したもの

※工具など基本的なものは記載してないです。

ワッシャー

ドレンボルトのところについているワッシャーです。今回は2か所のドレンボルトからクーラントを抜くので2枚購入します。
部番は下記の通りです。

90463-ML7-000

サーモスタット、Oリング

今回メインの品1つ目です。サーモスタットの品番は下記のとおりです。
19300-MCH-A00

また、サーモスタットを交換する際にサーモスタットハウジングのところにOリングが一つあります。これも再利用不可のため、交換します。部番は下記のとおりです
91311-KE8-000

ラジエータキャップ

最後にラジエーターキャップです。部番は下記です。
19037-GEE-710

クーラント液

なんでもいいですが、今回は下記のクーラント液を使ってます。
   
        古河薬品工業(KYK) ラクラククーラント 2L 緑 52-040    
   
        古河薬品工業(KYK) ラクラククーラント 2L 緑 52-040        
            Posted with Buyer at 2025.05.25        
       
            prime
            古河薬品工業
            売上ランキング: 242
       
       
            Amazon.co.jpで詳細を見る        
   
   

タンクをずらして作業スペースの確保

ここから作業の内容を書いていきます。本来はタンクを外してから作業を実施するのですが、タンクを外すとつけるのが面倒なので、今回はタンクをずらして最低限の作業スペースを確保して作業を行います。

タンクを外す場合は前回の記事を参考にお願いします。

まずはシートを外して、サイドカバーを外します。下記ボルトとツメで止まってます。

(この辺も前回の記事のほうが詳細に記載してます。)


タンクの止めているボルト類を外します。トルクス(T40)

VTR250タンクの外し方①


8mmのボルト2本で固定されているため、それぞれ外します。

VTR250タンクの外し方②

これでタンクをずらしてラジエーターキャップにアクセスできるようになりました。
VTR250のタンクをずらしてラジエーターキャップにアクセスできるようにする

このあとクーラントを抜くので、いったんラジエーターキャップを外します。

ちなみにラジエーターキャップの部番は下記の通りです。
19037-GEE-710

下記2つがラジエーターキャップの新旧比較です

VTR250のラジエーターキャップの新旧比較
裏側はこちらです。あまり目立った差分はわかりませんでした。

VTR250のラジエーターキャップの比較②

クーラント液を抜く

次にドレンボルトを抜いてクーラント液を抜きます。
ドレンボルトは2か所あるみたいです。(前回の記事では1か所しか抜いてなかったですが、今回は2か所抜きました。前回はフラッシングもしたので、抜けてないところはないと思ってますが。。。)

1か所目はエンジンのところにある下記です。このボルトを前回外し忘れました。(下にクーラントを受ける容器を置いておいてください)
VTR250のクーラント液のドレンボルトの位置①

次にウォーターポンプ付近のボルトです。前回の記事を見返したらドレンボルトのワッシャーを使いまわしたせいか、ワッシャーのところが緑色になってました。少し密閉が甘い状態になっていたと思います。やはり再利用はよくないですね。

VTR250のドレインボルト2つ目


サーモスタットの取り外し、取り付け

次にサーモスタットを取り外します。サーモスタットは下記の場所にあります。
VTR250のサーモスタットハウジング
サーモスタットはボルト3つで締結されているのですが、写真で見える奥側のボルトがアクセスできないため、アクセスしやすくするために、エアフィルターボックスをずらせるようにします。

エアフィルターボックスは6か所で固定されているため、このボルトを外します。


ボルトが取れたらエアクリーナエレメントを外します。(外すところを写真撮り忘れました)

次にエアクリーナーボックスがエアファンネルの固定ボルトで固定されているため、エアファンネルを外します。(画像は外した後です。)

また、スロットルにごみが入らないようにテープなどでふさいでおいた方がいいです。
(通常はエアクリエレメントでごみを取り除いた後の空気が来るのですが、ごみが入ってしまう状態になってしまうため)

これで動くようになったため、エアクリをずらしながらサモスタットハウジングのボルトを取り外します。(ちょっと苦戦しました。)

外れたらサーモスタットが取り出せるようになるため、取り外します。
VTR250サーモスタット
   

外した後のサーモスタットと新品のサーモスタットの比較です。(左が古いやつで、右が新しいやつです。)
写真だとわかりにくいですが、古い方は若干開き気味でした。あまり気にならなかったですが、オーバークルー気味だったみたいですね。
サーモスタット新旧比較

次にOリングを交換するのですが、蓋側にくっついており最初見つけるのに苦労しました。
普通に素手で取れなかったため、ピックツールを使って外しました。
   

今回使用したピックツールは下記のものです。
AP 4PCピックツールセット
AP 4PCピックツールセット
Posted with Buyer at 2025.05.25
アストロプロダクツ
売上ランキング: 249141


Oリングが外れたらOリングのごみがついていたので、ピックツールを使って取り除きます。

ちなみに外したOリングと新しいOリングの比較です。こちらもわかりにくいですが、古い方はつぶれてしまって平べったくなっております。左側が古いOリングで右側が新しいOリングです。
サーモスタットOリング新旧比較(左が古く、右が新しい)

ここまで来たらOリングを入れてサーモスタットを取り付けて作業は終了です。(Oリングを取り付ける際に落ちるので、ちょっと苦労しました。完全に外して作業をした方がいいと思いました。)

サーモスタットを取り付ける際はエア抜き穴(ジグルバルブ)が水温センサー側に向くように取り付けます。

VTR250のサーモスタットの取り付け方向

あとは逆の手順で組み付けて作業は終了です。(大丈夫だと思いますが、ドレンボルトを取り付ける際にワッシャーを取り付けるのを忘れないでください)


最後に冷却水を入れて終了です。エア抜きなどは過去の記事を参考にお願いします。

とりあえずある程度エア抜きをしてここまで入れたのと



リザーブタンクにもここまで入れました。(ちょっと入れすぎましたが、エンジンかけてエア抜きをすると少し減ると思うのでヨシとします。)


テスト走行

最後にテスト走行をして作業ミスがないかを確認します。観点としては下記のとおりです。
  1. 高温になったときにサーモスタットが開いて正しい流路にクーラントが流れているか
  2. 各部からクーラントの漏れがないか
1については前回の記事でも書きましたが、水温が低いときはサーモスタットが閉じているため、緑色の流路を通ります。(ラジエーターを介して冷やさないようにするため)

水温が高いときはサーモスタットが開いて赤色の流路を通ります(ラジエーターを介して冷やしたいため)
VTR250の冷却水の経路


なので、サーモスタットが正しく動作しているか確認するめ、しばらく運転して赤色の流路にクーラントが流れているか確認します。

具体的に言うと下記ホースが先ほど紹介した水温が高いときに通るホースです。運転してしばらくはこのホースは冷たく、水温が上がるとこのホースが温かくなってきます。(サービスマニュアルによると水温が82度±1.5度で開くみたいです。)


ちなみにこのホースは高温になる場合があるため、触る際は気を付けてください

2については適当に走行して、最後クーラントの漏れがどこもないかを確認します。(特に今回触った箇所)

その他

タンクを外した際にドレンホースとブリーザーホースが外れている可能性があります。外れていたら取り付け忘れないように注意してください。整備書を見るとホースバンドがついてそうで、私のバイクだけかもしれませんが、念のため書いておきます。(ただ、頻繁に整備するとなるとここのバンドは邪魔なので、前のオーナーが意図的に外したのかもしれないです。)

まとめ

今回はサーモスタット交換とラジエーターキャップの交換を行いました。
整備していて気が付いたのですが、各ホース類がだいぶ固くなっていたので、交換した方がいいと思いました。。。次回クーラント交換する際に併せてホース類の交換をしようと思います。(あとウォーターポンプの交換も忘れていたので、ついでに実施したいと思います。)

作業日:2025/05/24
走行距離:20890 km

(補足)ジグルバルブについて

今回サーモスタット交換して初めて知ったのですが、サーモスタットにはジグルバルブというものがついてます。

役割としてはエア抜きの補助をしてくれるバルブみたいです。

動作としては冷却水がきちんと満たされている場合は下記の図のようにフローターが穴をふさいで、エアがある(すなわち、液面が不足している場合)はバルブが開いてエアを抜いてくれるというものみたいです。

ちなみにケースにある点みたいに見えるのはジグルバルブっていうエア抜き孔
冷却水がきちんと満たされているときは浮力でバルブが閉じていて
エアをかんでいるとバルブが開いてエアを抜く仕組み
エアをかんだままエンジンに冷却水が引き込まれると
その部分が十分に冷却できず焼き付く原因なんかになる pic.twitter.com/sEgZ8i6Atg

— WILD-RIDE (@Mcg_Wild_Ride) February 21, 2018
今回のVTR250はジグルバルブが地面に対して水平に取りつける構造なので、上記図より向きをあまり気にしなくてもいい気がしましたが、垂直に取り付ける機種もあるみたいで、その場合は必ず地面に対して上側にしないと、エアが正しく抜けない気がしました。

VTRが水温センサー側につけるようになっていたのはジグルバルブ側から空気が抜けて水面が上がっていくので、正しく水温が計測できるようにするためではないかと考えてます。


他にもジグルバルブにはごく少量の冷却水をジグルバルブから通して循環させるという役割もあるみたいです。(下記サイト参照ですが、このサイトウォーターポンプの話をしているのに燃料の話が出てきているので、めちゃくちゃ信ぴょう性が薄いAI記事な気がしてます。。。)

https://kuruma-jisho.com/engine/the-role-of-jiggle-valves-in-your-car/

ただ、先ほど紹介した図が正ならば、冷却水が満たされている場合、この弁が閉じているため、ほとんど流れないのかなとおもってます。

ジグル(jiggle:軽く揺れる)という意味の通り、水の揺れで多少開閉するのかもしれないですがそこまで意味はないと思ってます。。。実際はどうなのか知っている人がいたら教えてください。


自己紹介

はじめまして 社会人になってからバイクやプログラミングなどを始めました。 プログラミングや整備の記事を書いていますが、独学なので間違った情報が多いかもしれません。 間違っている情報や改善点がありましたらコメントしていただけると幸いです。

X(旧Twitter)

フォローお願いします!

QooQ