VTR250フロントフォークオーバーホール2回目

2025/12/20

VTR バイク 整備

 先日バイク屋さんにタイヤ交換をお願いしたところ、フロントフォークからオイルが漏れていることを指摘されました。(久しぶりに乗ったので、違和感に気が付けませんでした。。。)

年を取ってお店に任せるか自分でやるか悩みましたが、今回も自分でやることを選択しました。(さすがに次回実施することになったらお店に任せようと思います。。。)


↓前回の記事

購入したもの

基本的に前回と同じものを購入してます。

↓前回の記事の下記参照お願いします。

https://4ag4126.blogspot.com/2020/08/vtr250.html#toc_headline_1

フォークオイル

今回は純正のフォークオイルを購入しました。

ばね類

今回は追加でばね類も新品にしてます。フロントフォークスプリングの部番はこちらです。51401KFK731

また、フロントリバウンのスプリング(短いやつ)も交換してます。部番はこちらです。
51416KF0003

インナーフォーク

ほんの少し錆があったため、インナーフォークの新品の互換品を購入しました。謎に少し長かったですが、安かったのでヨシとします。

ここにはる

取り外し編

まず最初に部品を取り外していきます。

各部ねじの緩め作業

まず最初に各部ねじの緩め作業を実施しました。ちゃんとした作業場所があればこの作業は不要かもしれないですが、私のDIY環境では不安定な場所で作業をする場合があるため、高トルクを掛けるような作業は車体を接地した状態で作業を行います。

まず最初に下記ボルト類を緩めました。あくまで緩めるだけです。外さないでください。(この作業はちゃんとしたジャッキアップによる車両固定ができる場合はやらなくてもいいと思います。)


他にもトップブリッジも緩めます。(下記の赤丸で反対側も同様に緩めてます。)


画像がぶれてますが、ボトムブリッジ側もねじを緩めます。(こちらも反対側も緩めます)


トップキャプが純正の人はここで緩めておくといいかもしれないです。私は社外のイニシャルアジャスター付きのものにして、手元にある工具だと緩められなかったため、別タイミングで緩めてます。(作業は後述)
これで緩め作業はおしまいです。

ジャッキアップ

ねじを緩めた状態でジャッキアップを行います。ジャッキアップは前回と同様のやり方で実施しました。下記参照お願いします。

https://4ag4126.blogspot.com/2020/08/vtr250.html#toc_headline_4

タイヤ、フェンダー、キャリパーの取り外し

ジャッキアップが終わったらタイヤとフェンダーを外していきます。タイヤですが下記赤丸のフロントアクスルナットと緑丸のフロントアクスル割締めボルトを外していきます。(画像は前回のものを流用してます。)
外れた後のタイヤがこちらです。フロントアクスルを抜く際にカラーが入っているので、タイヤを取り付ける際にカラーも付け忘れないように気を付けてください。

次にフロントフェンダーを取り外します。下記のソケットボルトを外せばいいのですが、前後でボルトの長さが異なるので、注意してください。(車体前方のほうがボルトの長さが短く、後方のボルトが長かったです。)
また、ブレーキキャリパーがある車体右側はワッシャとブレーキホースのクランプと共じめされてます。(こちらも前回の記事から抜粋)

外れたのですがフェンダーの裏側がよく見たらうっすら赤かったので、おそらく前のオーナーが赤いフェンダーを白く塗っている気がします。。。まぁ使えているからヨシです。

次にキャリパーを取り外します。(写真を撮り忘れたので、前回の写真流用です。)下記マウントボルトを二本外せば取れます。このボルトはサービスマニュアルでは流用不可となっているため、新しいボルトを購入することをお勧めします。(おそらくねじロック剤のようなものが塗布されているからだと思います。)

外れたキャリパーはそのままにしておくとブレーキホースに負荷がかかってしまうため、前回同様下記のようにビニール袋に入れてハンドルにぶら下げておきます。

フロントフォークの取り外し

続いてフロントフォークを取り外します。前回トップキャップを社外のイニシャルアジャスターに交換した弊害が若干でました。

私のいバイクのイニシャルアジャスター24mmの6角だったのですが、24mmの工具がメガネしかなく、入りませんでした。。。

少しだけフロントフォークを地面側に引っ張って、工具が入るクリアランスを用意したのちにトップブリッジとボトムブリッジのねじを締めて、フロントフォークが供回りしないようにします。(私のジャッキアップの仕方は若干車体が不安定だと思うので、丁寧に実施します。)

その状態で24mmの工具を使ってトップキャップを緩めます。トップキャップを緩めたら再度トップブリッジとボトムブリッジのねじを緩めてフロントフォークを車体から取り外します。

外れたフロントフォークがこちらです。

フロントフォークの分解、組み立て

続いてフロントフォークの分解と組み立てを行っていきます。
割締めボルトを取り外し、フロントフォークの底面にあるソケットボルトを緩めます。(あくまで緩めるだけで、外さないです。)
通常のままだとアウターチューブをうまく固定出ず、緩めずらかったため下記のようにドライバーを挟んで回らないようにして緩めました。

トップキャップの取り外し

続いてトップキャップを緩めます。外す際ですが、ばねの力で勢いよく飛び出るため、抑えながら緩めるといいです。

カラー、スプリングシート、フォークスプリングの取り外し、古いオイルの抜き取り

次にカラー、スプリングシート、フォークスプリングを取り外します。
カラーとスプリングシートがこちらです。
フォークスプリングがこちらです。


各部品の名称については前回の記事でもまとめているため、そちらも参照お願いします。

この後古いオイルを捨てます。以前の時のフォークオイルは真っ黒でしたが、今回は元のフォークオイルと同じ色をしていますね。オイルは経年劣化しかしてない感じですね。(あまり乗っていないことがバレてしまいますが)

フロントフォークオイルを抜く際はひっくり返して何度か伸縮させると抜けますが、多少残っているかもしれないので、ひっくり返した状態で 放置しておいておきます。置いている間に反対側のフォークの分解をしておくと効率がいいと思います。(写真は二つともひっくり返しているものです。)


リバウンドスプリングとフォークピストンの取り外し

次にソケットボルトとシーリングワッシャーを取り外します。今回はシーリングワッシャーは無事とることが出来ました。もし、シーリングワッシャーが固着して取れなくなってしまっている人がいたら前回の記事を参照お願いします。


外れた後のソケットボルトがこちらです。
ソケットボルトが外れたら次はフォークピストンとリバウンドスプリングを取り外します。

ダストシール、ストッパリングの取り外し

続いてダストシールとストッパリングの取り外しを行います。まずはダストシールの取り外しです。前回同様、マイナスドライバーを使って取り外しました。注意点としてマイナスドライバーでインナーチューブを傷つけないように注意して作業を実施してください。 

次にストッパリングも取り外します。写真だと一部しか映ってないですが、下記赤丸で囲んだ箇所に見えるリングをマイナスドライバーなどで取り外します。注意点としてはアウターチューブを傷つけないように注意して作業をすることです。

インナーチューブ(フォークパイプ)、オイルロックピース、オイルシール、バックアップリング、ガイドブッシュ、パイプブッシュ取り外し

続いて、インナーチューブ(フォークパイプ)を取り外します。インナーチューブを複数回強く引くと下記のようにオイルシールがあがってくるので、オイルシールが抜けるまで繰り返します。

抜けたら前回の記事同様、オイルロックピースなどを取り外します。


最後にパイプブッシュを取り外して、分解は終了です。 (今回はインナーチューブを交換するため、移植用で取り外します。交換しない場合は外さなくても大丈夫だと思います。)

組み立て編

ここからは組み立て編です。

各部品、新旧比較

今回インナーチューブを交換するので、まずは古いインナーチューブと比較します。ちょっと写真を撮りながらなので、ノギスの位置がずれているように見えますが、今回買ったものは純正品に対して2 mm程度長いです。

他の機種とも流用できるようになのかもしれませんが詳細は不明です。もし、この差が気になる方は純正品を購入した方がいいです。

フォークスプリングの比較がこちらです。(左が新品で右が古い方です)こちらは長さを測定し忘れてしまいましたが、新品のほうが数mm長かったです。ただ、古い方もサービスマニュアルに記載されている基準値の324 mmより長かったため、交換しなくても問題なく使えたと思います。


続いてリバウンドスプリングの比較です。こちらは新品も元からついていたものも長さは同じでした。交換する必要はなかったですが、15年程度前のバイクなので、このタイミングで交換しました。


オイルシールなどの組み立て

続いて、オイルシールなどをインナーパイプに取り付けていきます。今回はインナーパイプを新品に交換するので清掃はしないですが、もしインナーパイプの錆がひどい場合などはピカールなどで円周方向に磨いてください。

そして今回組み立てをあまり画像を撮ってなかったので、前回の画像をちょくちょく流用しながら記載していきます。

下記順番で部品を取り付けていきます。

オイルシールとかを取り付ける際はパイプのエッジにひっかけてシールが傷ついてしまうのを防ぐために下記のようにラップを巻いて、シールの内側にフォークオイルを塗って取り付けます。


また、オイルシールは表裏があります。刻印がある方が上側に来るように取り付けをしてください。(若干わかりにくいですが、スプリングの色も表と裏で異なっており、上面側が若干白く、下面側が若干黒いです。)

こんな感じで刻印がある方を上にして取り付けます。


次にフォークピストンとリバウンドスプリングをパイプに入れます。向きは下記の通りです。



次にオイルロックピースを取り付け、ボトムケースに入れます。
ボトムケースにインナーチューブを取り付けたらソケットボルトにねじロック剤を付けたうえで、ソケットボルトを取り付けます。(シーリングワッシャーの取り付け忘れに注意してください。)
また、今回使用したねじロック剤は下記のものです。
締め付けトルクは20 Nmで締結してます。

オイルシールの圧入

続いてオイルシールの圧入を行っていきます。前回同様ホームセンターで売っている塩ビ管を使って打ち込んでいきます。VU40という塩ビパイプで長さは50 cmのものを使ってます。(もう少し短いのがあれば短い方がよさそうですが、当時お店で売っていたのはこの長さが一番短かったです。)


注意点としてはバランスよく入れるために塩ビ管の上に木の板などを置いたうえでハンマーで打ち込むか、円周に沿って打つ場所を対角で変えていきながら打ち込んでいくとかだと思います。

下記のようにストッパリングの溝が見えるまで打ち込んでいきます。
ストッパリングを入れた後がこちらです。
オイルシールの取り付けが終わったら次はダストシールを取り付けます。ダストシールを取り付ける際はオイルシールの取り付けと同様、ラップなどを付けたうえで、ダストシールの内側にフォークオイルを塗布したうえで取り付けてください。(オイルシールと異なり、ダストシールは手で入ります。)

フォークオイルの油面調整

ここまで終わったら次はフォークオイルを入れて油面調整をします。今回はパイプの長さが2 mm程度伸びているため、純正の90 mm + 2 mmの92 mm にしてます。


次にスプリングを入れます。スプリングは向きがあり、ピッチが狭い方が下側です。
次にスプリングシート、カラーの順に入れていきます。

最後にフォークキャップを取り付けておしまいです。今回はフォークキャップのOリングも新品に交換してます。

車体に取り付け

完全に写真を撮り忘れていたため前回の記事を参照お願いします。。。前回は実施しませんでしたが、今回はボトムブリッジ、トップブリッジの内側の錆を落とす作業を実施してます。(フロントフォークを入れる際に若干の引っかかりがあったため)

作業としてはピカールを使って円周方向に磨いて錆を落としていきました。

車体に取り付けが終わったら作業は以上で終了です。

自己紹介

はじめまして 社会人になってからバイクやプログラミングなどを始めました。 プログラミングや整備の記事を書いていますが、独学なので間違った情報が多いかもしれません。 間違っている情報や改善点がありましたらコメントしていただけると幸いです。

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