前回ZaruBallの組み立てを行いました。今回ZaruBall Mackも購入したので組み立てを備忘録的に残しておきます。(基本的に下記ビルドガイドを正しくしっかり読めば問題はないです)
↓前回の記事
チップダイオードの実装
ZaruBallと同様にまず初めにチップダイオードの実装をしていきます。チップダイオードに線があるので、シルクに記載されているものと方向を合わせて実装していきます。何か所か向きが逆になっているところがあるので、間違えないように気を付けてください。
- ダイオード用のパッドのうち片方に予備はんだを盛ります。
- 左手でピンセットを使いダイオードをつまみます。この時シルクの向きとダイオードの向きが揃っていることを確認します。
- パッドに盛ったはんだをはんだごてで溶かしながら、ダイオードの位置を調整します。
- ダイオードの位置が決まったらはんだごてをパッドから離し固定します。
- 反対側のパッドにはんだを流します。
- はじめにパッドに盛ったはんだは予備はんだなので固定力を高めるために再度ハンダを流し込みます。
抵抗の実装
ZaruBall側には5.1 kΩを入れておらず、Mack側だけ5.1 kΩを入れていたので理由を調べてみました。あくまで調べた内容なので、間違っていたらご指摘お願いします。
| はじめてのUSB [USB Type-C™ 及び Power Delivery規格入門]より |
給電する側のSource(Host)はケーブル接続(attach)を検知してから5 V電圧(VBUS)を出力するのですが、接続を判断するためにCC1,CC2の電圧をモニタします。この電圧が規定の値になったことを元に接続されたと判断をされ、5 Vが出力されるようになります。
ZaruBall自体はマイコンのSeeeduino XIAO BLE nRF52840側にその辺の抵抗が実装されていると思うのですが、Mack側は実装されてないため別途抵抗を実装して、接続を認識できるようにしていると思います。
PPTCヒューズの実装
次にPPTCヒューズの実装をしていきます。私がPPTCヒューズを知らなかったので、補足で調べた役割を記載しておきます。
私がPPTCヒューズというものを知らなかったので勉強したものを残しておきます。知っている人は飛ばしてください。
PPTCはPolymer Positive Temperature Coefficientの略で、温度の上昇に伴って抵抗値が上昇し、過電流が解消されて素子が冷却されると再び低抵抗状態に戻る特性を持つ保護素子の一つです。
自動車などで使われるヒューズは溶断型で、一度保護機能が動作すると交換が必要になりますが、PPTCは自己復帰型であり、温度が低下すると再度使用できるため「リセッタブルヒューズ(Resettable Fuse)」とも呼ばれています。
USB端子の取り付け
次にUSB端子を取り付けます。下記図のように基板の表側から配置し、マスキングテープなどで脱落しないように固定をします。
裏返して4か所はんだ付けします。なんとなくですが、自動車のねじを締めるのと同じ順番で対角線ではんだ付けをしていきました。(下記図は2か所しかはんだ付けしてないですが、4か所全部はんだ付けします。)
4か所のはんだ付けが終わったのがこちらです。
次に基板を裏返して表面にある6つのピンをはんだ付けします。ビルドガイドにも記載がありましたが、フラックスをパッドとピンに塗布して、はんだごてにはんだを盛った状態でピンをなでるとうまくはんだ付けができます。
実装した後の写真がこちらです。
スイッチソケットの実装
- 片方のパッドに予備ハンダを盛ります。
- ソケットをシルクの形に沿うように配置し、予備ハンダを溶かしながら基盤に密着するようにソケットを押さえつけます。ソケットの金属部分が加熱するのでピンセットなどで押さえつけることをおすすめします。
- ソケットの反対側のパッドにハンダを盛ります。
- 予備ハンダをしたパッドに再度ハンダを流します。
オスポゴピンの実装
(完全に蛇足になりますが、ポゴピンはポゴスティック(ホッピング)に似ていることから名づけられたみたいで、海外ではホッピングではなくてポゴスティックと呼ばれているというのも初めて知りました。)
それましたが、ここから具体的な実装について記載してきます。まず初めに4ピンのポゴピンを実装していきます。ポゴピンの両端に突起があるのでこの突起を基板の穴にあるように配置します。ここでポゴピンと基板が水平になっているかを確認します。もし、水平になっていない場合は再度はんだを溶かしながらポゴピンを押さえつけて実装します。
こちらは実装した後ですが、水平になっているかをこのように確認しました。
ビルドガイドを見ると2ピンはオス、メスで突起の位置が違うということが書かれていたのでおそらく片方はメス用だと推定しています。片方の穴は入らないので、入る方に入れて4ピン同様に実装します。
実装した後がこちらです。最後にケースに入れてMack側の実装は終了です。
ケースに入れる
ケース固定用マグネットをトップケース、ボトムケース、トラックボールケースに圧入します。マグネットが入らない場合は2mmのドリルやマイナスドライバで穴を拡張します。緩く、マグネットが抜けてしまう場合は接着剤を穴に少量入れて固定してください。
組み立て後がこちらです。(キーキャップは付ける前です。)
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